だれかさんのお月見


ちょっと出かけてきた、帰り道、
月が、くっきりとまぶしくて。
見上げながら、川沿いの道を歩いていました。
 

家のそばの小さな橋を
わたっていこう、とすると、
橋の上に、ひとかげがありました。
 
そのひとも、じっと、月を見上げているのでした。
気楽そうに、橋のふちに背をもたせて。
 
そのだれかさんのお月見をじゃましないように、
ちょっと回り道してから、帰ってきました。