あのころ、あったもの、なかったもの。

真新しい画材。真新しい画用紙。
久しぶりに、デジタルじゃない絵を描いてます。
美術室で、おもいっきり描いていた
「あのころ」を思い出しつつ、
「あのころ」には、なかったモノを使ったり、
「あのころ」には、思い付かなかったことを試したり。

あのころのように。

年末の、自分へのごほうび。
学生時代に大好きだった画材が、廃盤になって、
何年ものあいだ、とても寂しい思いをしていましたが、
同じメーカーさんが、後継と思われる製品をつくってくれていて、
しかも、色数が大幅に増えて60色!

うれしかったです…!!

それからというもの、なぜか、学生時代のことをよく思い出します。
学生時代、好きだった本。好きだった音楽。
放課後の美術室で、スケッチブックをひろげて、
好きなものを好きなだけ描いていた、
あのころ。

また、「あのころ」のように、描いてみたいな。


自分の誕生日の祝いかた。

(▲今年の誕生日に、お庭に咲いていたジニアの花)

10月は、わたしの誕生月であります。
月始めから、なんとなくそわそわして、
自分へのご褒美を買ってみたりして。

ただ、その一方で、
『「過ごした年月」に見合う自分になっているか?』
ということを考えると、とたんに「しゅん…」と自信をなくしてしまいます。
ここ数年、毎年そうでした。

でも、今年!
「これではいけない!」と思ったのです。

誕生日は「おめでたい日」なのです。
「新しいスタートの日」なのです。
しょげている場合じゃない!
もっと明るくむかえて、明るくスタートしたほうがいい!

…そう自分に言い聞かせて、書いたのがこれ。
(自分用メモではずかしいので、
小さくした上にぼかしてますが…(^-^;)

かわいい色の紙を用意して、
去年の誕生月からはじまる、一年間のふりかえりを書いてみました。
ひと月ごとの、
できたこと、うれしかったこと、学んだことなど…

それを日記帳にペタリとはって、
仕上げに、お気に入りのシールやマスキングテープで飾って、わくわく感を演出。

すると、単なるメモ書きのつもりで書き始めたのに、
なんだか「○歳になった今の自分から、過去一年の自分への表彰状」のように思えてきました。

ひとつひとつは、ちいさなことかもしれないけど。
よくがんばったなあ、自分。

そんな気分になってきました。

「自己肯定感」や「自分をほめること」が大切、って、ときどき聞きますが、
こんなことでもいいのかも。

よくがんばったなあ、自分。
おめでとう、自分。
これから一年も、よろしく、ね。

いつもそこに咲いてくれる。

今日は、ちょっと休憩してお買い物。
交差点の信号待ちのあいだに、
ふっと、電信柱のかげに目をむける。
そこには、手のひらより大きく葉っぱを広げた
立派なスミレの株が根をおろしていて、
春が来ると、深紫の花を、
たくさん、たくさん咲かせてくれるのです。

今日は日が暮れていたので、よく見えませんでしたが、
きっと今年も、つぼみをたくさん準備してくれているはず。
今年は、いつ咲くかな。

スミレは、多年草。(宿根草ともいうそうです)
何年もその場所に咲く花。
いつも、その季節に会える友だちのような花です。

(写真は以前撮ったものです)

出番だよ、みんな。

部屋で、昔書いたメモを探していて、「あれっ」と思いました。
それは、目当てのメモのほかにも、
アイディアのかけら…のようなものを書き付けた紙が、
あちらこちらにあったこと。
昔のともだちに再会したようで
「あぁ、こんなところにいたんだね」
と、思わずつぶやいていました。

もう何年ものあいだ、「いそがしい、いそがしい」って、後まわしにしていたけれど。
そのあいだずっと、アイディアのかけらたちは、
しんぼう強く待ってくれていました。

今はもう、「好きなものをかたちにする!」と、決めたので。

おまたせ、みんな。出番だよ。

そう言って、ひとつひとつ、向き合っていくことにしました。

さあ、どんなものができるのでしょう…?

どうぞお楽しみに。♪

ゆっくり動きだしてみる。

ネットの方は、ずいぶんごぶさたしてしまいましたが…
この数年間、オフラインでの依頼にこたえるため、
ノンストップで描いていました。
NGOからのご依頼がほとんどで、社会貢献の要素が強く、
ありがたいことに、びっくりするほど大きな企画もあって、
やりがいは満点!だったのですが…

突然やってきた、コロナウイルス。

三つの『密』を避けるため、NGOの活動も、とたんに休止になってしまいました。

そうして立ち止まって、やっと気づきました。

自分の心のままの絵を、ずっと描いてこなかったこと。

依頼があって、依頼者さんの気持ちに寄り添って描くーー。
それも楽しくて、何より依頼者さんの喜ぶ顔が見られるのが
何より嬉しかった。

でも、その一方で、
自分は何が好きだったのか、
どんなものが描きたかったのか、
自分でもわからなくなっていました。

しばらく、ゆっくり自分と向き合って、
やっと、思い出せたところです。
わたしは何が好きだったのか。

少し、かすれた
あいまいな線が好き。
水彩やパステルの
やわらかな色が好き。
詩と物語が好き。
絵と言葉が、響き合ってできる世界が好き。

それを形にするために、いろいろ新企画を練っています♪
順次発表していきますので、お楽しみに…!

水と土の音。

今、ミニトマトとキュウリの苗を育てています。
苗と言っても、種をまくのが遅くて、
まだ指一本分くらいのサイズなので、
「芽」と言ったほうが正確かもしれません。
小さな植木鉢に入れて、庭に置いてあるのですが、
今日はうっかり、水やりもせずに
炎天下のコンクリートの上に出しっぱなしにしてしまいました…!
夜になってからそのことに気づき、あわててジョウロを持って庭先へ。
すっかりしおれているのでは…とヒヤヒヤしましたが…

…だいじょうぶ、
土はさすがに乾いていましたが、
キュウリもトマトも、しゃんと背筋をのばして立ってくれていました。

おお、みんな強い!
待たせてごめんね~!!

と、たっぷり水をかけると…

土が、音をたてて、水を吸い込んでいきました。
土が水を吸い込む音を、はじめて聞きました。
マグカップとそんなに変わらないくらいの、小さな鉢なのに、

「さあああ…しとしとしと…」

と、おだやかな雨が降っているような音がするのです。
その澄んだ音に混じって、こんな音も聞こえました。

「キュウプクプク、キュウプクク…」

かわいくてちょっと不思議な音。

これも、土がたてる音なのか、
それとも、もしかして…
野菜たちが水を吸う音…?!

どちらにしても、

こんな小さな鉢の中でも、
水と空気を呼吸して、生きているものがいる…

そんなことを思った夜でした。